家計簿をつけていて、項目の分け方に悩んだことはありませんか?
外食費も食費に入れてるけどいいのかな~?
教育費が膨らんでるけど、何にどのくらいお金を使っているのかがよくわからないわ…。
よくある一般的な分類方法で漠然と家計簿をつけていても、家計の状態が良くわからないというのは、よくあることです。
会計の世界には、財務会計と管理会計という2種類の会計があります。
会社が、投資家や債権者、税務署など外部の人に向けて、財務状況や経営状況を報告するために行う会計
予算管理や原価管理など、経営判断に役立つ情報を伝えるために行う、社内向けの会計
優良企業では、管理会計に力を入れているそうです。
一般的なデフォルトの家計簿=外部から見てわかりやすい財務会計。
貯まる家計簿を作るには、自分流にカスタマイズした家計簿=管理会計に注力する必要があるということです。
この記事では、自分の家庭に合うよう家計簿をカスタマイズする時に重要な支出の分類について解説していきます。
支出の分類とコントロール方法
支出は以下の3つの視点で分類できます。
1.基礎生活費orゆとり費
生活する上で欠かせない、必須の支出。
家賃、水道光熱費、通信費、学校教育費、最低限の食費・衣服費・保険など
ないと生きていけないわけではないが、あると生活が豊かになる支出。
外食費、交際費、趣味、おしゃれな服、習い事など
デフォルトの家計簿だと同じカテゴリーに分類される食費や衣服費や教育費でも、基礎生活費とゆとり費にわけると別々の分類になるものがあります。
基礎生活費 | ゆとり費 | |
---|---|---|
食費 | 生きていくのに最低限の食費 | おやつ、外食、贅沢な食事 |
衣服費 | 生きていくのに最低限の衣服 | おしゃれな服やかばん |
教育費 | 学校教育費 | 習い事など |
ここでは、「ないと生きていけない」か「なくても生きていける」かという観点で分類します。
2.固定費or変動費
一定期間で常にかかる費用。
住居費、水道光熱費、通信費、保険料、サブスク、教育費、自動車維持費など
毎月変動する費用。
食費、日用品費、被服費、交際費、レジャー費など
ここでは、金額が「固定」か「変動」かという観点で分類します。
3.毎月かかる出費or毎月ではない出費
住居費、水道光熱費、通信費、保険料、食費、衣服・美容費、サブスク、教育費(給食費・教材費・習い事など)など
固定資産税、車税、ふるさと納税、カード年会費、年払いのサブスク、旅行費用、家電・家具の買い替え費用、車の購入費用、冠婚葬祭など
ここでは、支出の頻度が「毎月」か「毎月ではない」かという観点で分類します。
それぞれ分類していくと、重複する部分が出てきてわかりにくいと思います。
以下に、図解で示します。
なぜこんな複雑な分類が必要なのか
このような分類をする理由と効果を以下に説明します。
- 最低限の支出を意識する→上乗せしている分を意識する
- ❌すべてを最低限にしなければならない→⭕優先順位をつけて取捨選択する
・無意識に上乗せしているものを意識→満足度を踏まえて予算内に収める
- 固定費の方が読みやすく、支出の削減がしやすい
- まずは固定費の見直しから取りかかる
・支出を削る優先度がわかりやすくなる
・固定費の中でも、まずはゆとり費で満足度に貢献していないものから削る
- 年1回もしくは不定期な出費は忘れがち
- これを入れずに予算を組むと、年間の収支は大幅にズレる
- 不定期な出費があると収支がガタガタに→家計運営が上手くいっているのかわかりづらい
・予算の計上モレを防ぐ・支出のデコボコをならす
・年1回・不定期な出費をモレなく計上
・月割りにして毎月の予算に組み込む
支出を分類する理由と効果はわかったけど、
わけるのが難しい出費もあるわ…。
そうなんですよね。
次で詳しく説明しますね。
どう分類したらいいのか迷ってしまったら
どう分類したらいいのか迷うのは、主に「基礎生活費orゆとり費」です。
同じ食費でも最低限のものなのか贅沢なものなのかで分類が変わるからです。
これは最低限?贅沢?
と悩んでしまいますよね。
この辺は、個人の価値観なので、正解はありません。
同じ出費でも、基礎生活費に分類する人もいれば、ゆとり費に分類する人もいます。
大切なのは、どちらに分類されるのかを意識するということです。
自分の価値観で分類していけばOKです。
う~ん…
何だか、むずかしそうだし、めんどくさいな~。
と思われるかもしれません。
確かに、どちらに分類されるのかを考えて仕訳するのは手間と時間がかかります。
しかし、この仕訳を行うことで頭の中がスッキリ整理され、その手間と時間に見合う成果が得られます。
- どの支出から削ればいいかがパッとわかる。
予算オーバーの時には、ゆとり費の満足度の低いものから削るようにします。 - 予算内に収めるためにどうしたらいいのか考えやすくなる。
基礎生活費を満足度が下がらずに安いものやお得なものに置き換えられれば、ゆとり費に割ける予算が増える。
まとめ:支出は3つの軸で考え分類しよう
支出は上の図を参考に、
・「基礎生活費orゆとり費」
・「固定費or変動費」
・「毎月かかる出費or毎月ではない出費」
の3つの視点から分類しましょう。
- 「基礎生活費orゆとり費」を意識することで、無意識に上乗せしているものを意識
→満足度を踏まえて予算内に収める - 「固定費or変動費」を分類して、固定費の中でもゆとり費で満足度に貢献していないものから削る
- 「毎月かかる出費or毎月ではない出費」で、年1回・不定期な出費をモレなく計上
→月割りにして毎月の予算に組み込む
難しい…
これはどこに分類したらいいのかしら…
慣れないうちは分類に迷うこともあるでしょう。
分類に時間がかかって、嫌になることもあるかもしれません。
しかし、この分類を意識してマネーフォワードMEをカスタマイズしていけば、貯まる家計簿に近づいていくでしょう。
マネーフォワードMEは、最初に形を作ってしまえば、その後は自動化されるので、どんどん効率化されていきます。
マネーフォワードMEのカスタマイズ方法は、以下の記事でくわしく解説しています。